このウェブサイトについて簡単な紹介をしておきます。
たとえば、大学で字数制限1000字程度のレポートが課せられたとしましょう。高度に複雑な現象を考察するためには、高度に複雑な理論が必要になります。一方で、しばしばレポートでは誰にでも判るほど短文で、誰にでも解るほど単純で、誰にでも分かるほど正確な文章が求められます。
ところが、こうした要求は理想論でしかありません。より短文化した場合、主旨を伝えるのが難しくなります。より単純化した場合、正確な学術的表現が不可能となります。より正確化した場合、短文では許されない厳密な文章が求められるはずです。つまり、何かを犠牲にするしかないのです。もし全てを要求するならば、記述者はジレンマ的なパラドクスに直面してしまいます。
そこで私は、このパラドクスから脱却するために、ハイパーテクストを記述しています。言ってしまえば、リアルで記述したレポートの「注釈」として、ウェブサイトの形式を機能させているのです。だからこのウェブサイト全体でも、各記事が「間テクスト性」の帯びたネットワークを形成するように作為的に記述しています。
これについては、グーテンベルク銀河系の活字的な記述形式とハイパーテクストとの兼ね合いを加味すれば、議論に値する事柄です。詳細については、『ウェブページ版への序章』や『メディア現実の「デザイン」』などのコンテンツ上で記述していますので、こちらをご覧ください。