自己言及的パラドクス化の具体例
- ポスト・ヒューマンの呪文:はじめに
- <区別>の区別と「実行可能性」
- 自己言及的パラドクス化の具体例
- 情報による自己言及的パラドクスの展開
- 形式の形式への再参入
- 技術の魔術的「デザイン」
- 「デザイン」の「デザイン」
- ポスト・ヒューマンの呪文:結論
新たなる区別へ
如何にして「デザイン」は可能なのかを詳述するならば、新たに区別を付与する方法についても言及しなければならない。その解答は、区別の性質にある。すなわち、ある領域を差異化している区別は、同時的に当該区別それ自体を区別することができないということだ。たとえある領域を差異化している区別が当該区別それ自体を区別したとしても、その時点では既に新たな差異が構成されている。当該区別は、別の区別へと変化しているのだ。得てして区別が構成できる差異は、一つに限られる。同時的に複数の差異を構成することはできない。つまり、ある区別が付与されている時点では、当該区別それ自体が未だ区別されていない盲点なのである。
これまでの考察を前提にする限り、新たな区別を付与する方法として挙げられるのは、自己言及的パラドクス化にある。繰り返すように、ある領域を差異化している区別は、同時的に当該区別それ自体を区別することができない。つまり、ある区別が付与されている時点では、まだその区別それ自体は区別の対象となっていないのである。したがって以下からは、この区別それ自体の区別を操作する方法に言及することで、新たな区別を付与する方法を考察していく。いささか冗長的となるので、自己言及的パラドクス化を利用できる読者には次のページへ読み進めて貰いたい。
具体例
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